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歩くと足が痛くなる

2006年1月23日

ちょっと遅くなりましたが皆様明けましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。

今回は足を栄養する血管の動脈硬化のおはなしです。歩くと足が痛くなる病気には、最近みのもんたさんが手術して話題になった脊柱管狭窄症などの整形外科的な病気や、神経の病気などもありますが、足を栄養する血管の動脈硬化によって起こることもあるのです。病名は閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans=ASO、 arterioが動脈、sclerosisが硬化、obliteransが閉塞性を意味します。)といい、近年日本人でも増えてきています。

最初の症状は間欠性跛行(はこうと読む)で、歩き続けていると動脈硬化を起こしたほうの足が痛くなり時々(=間欠性)ひきずって歩く(=跛行)という症状です。これは足を栄養する血管が動脈硬化のため狭くなる、あるいはつまってしまうためにおこります。安静にしているときは足の筋肉はあまり血液を必要としないので、ちょろちょろでも血液が流れていれば症状はおこらないのですが、歩くと足の筋肉は大量の血液を必要とするので狭いところがあると必要とするだけの血液を送れない、結果足の筋肉が血液不足になり痛みがでる、という機序です。

進行すると安静時でも痛みや冷たさを自覚するようになり、ついには足の皮膚がただれたり(潰瘍)、黒くくさって(壊疽)きたりすることもあります。こうなると足を切断しなければならない場合があります。

診断はそう難しくはありません。典型的な場合は、足背動脈という足の甲を走っている動脈が触れなくなるのですぐに診断がつきます。わかりづらい場合はABI(Ankle Brachial Index=足と腕の血圧の比=足の血圧÷腕の血圧)を測定します。通常足の血圧のほうが腕の血圧よりも高くABIは1以上になりますが、この値が極端に低い場合は閉塞性動脈硬化症と診断できます。

治療としては狭いところを風船で拡げる風船治療、バイパス手術、薬による治療になりますが、初期であれば風船治療でなおすことが出来、症状も完全に治まる場合がほとんどです。風船治療に要する入院期間は2泊3日程度です。
閉塞性動脈硬化症があると脳梗塞や心筋梗塞など他の命にかかわる動脈硬化症の危険も高まるといわれています。たとえ風船治療で症状が改善しても全身の動脈硬化を進行させない治療が必要です。

閉塞性動脈硬化症の危険因子は他の動脈硬化性疾患とほぼ同じ、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満、喫煙などです。なかでも糖尿病と喫煙が強い危険因子です。
足の痛みはあるけれど、すぐになおっちゃうからと我慢していませんか?足の痛みといってもその原因はいろいろあります。我慢しないで気軽に相談なさってください。

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