高脂血症から脂質異常症へ

2007年9月23日

今年の4月、日本動脈硬化学会で、血液中の脂肪の異常の名称が高脂血症から脂質異常症にあらためられました。この理由は、血液中の脂肪の異常は3種類に分けられ、
1、 悪玉コレステロール(LDL-C)が高いこと
2、 中性脂肪(TG)が高いこと
3、 善玉コレステロール(HDL-C)が低いこと
となっていて、3、の低い事をあらわすのに「高脂血症」というのは適切ではないためです。
また治療のガイドラインが、種々の臨床研究の結果を踏まえあらためられました。もっとも変わったことは、治療目標値から総コレステロール(TC)の項目が消えたことです。これは日本人では善玉コレステロールが高い人が多いため、悪玉コレステロールは高くないのに総コレステロールが高くなり、治療が必要ない人まで治療されていたケースもあったためです。
 ここで悪玉コレステロール(LDL-C)のもとめかたですが、直接測ることも出来ますが、一般的には以下の計算式でもとめます。
LDL-C=TC-HDL-C-TG/5(TG値が400mg/dl未満のとき)
 簡単に管理目標値をご紹介すると、
1、 LDL-C
A) 心筋梗塞や狭心症(冠動脈疾患)のあるかた、100mg/dl未満
B) 冠動脈疾患のないかた、リスクに応じて160mg/dl未満、140mg/dl未満、120mg/dl未満
2、 HDL-C、40mg/dl以上
3、 TG、150mg/dl未満
です。
 治療としてはまずは生活習慣の改善です。前述してあるので詳細は省きますが、適切な食事、運動療法、アルコールはほどほど、禁煙などがあります。それでも目標値に達しない場合薬物療法になります。代表的な薬はスタチン(メバロチン、リポバス、ローコール、リピトール、リバロ、クレストールなど)とフィブラート(ベザトール、リピディル)があります。フィブラートは主に中性脂肪が高い場合に用いられます。
 最近、小腸からのコレステロール吸収を抑制する薬が発売され、よりよいLDL-Cの管理が出来るようになると期待されています。

 ながらくご愛読いただいた「院長からひとこと」ですが(ちょうど3年、36回)、しばらくの充電期間ののち再開したいと思います。おそらく3~6ヶ月後になる予定です。わかまつ医院ニュースも季刊にする予定です。

 

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